Q&A:キャリアアドバイザー、キャリアコンサルタントに向いている人はどんな人でしょうか?

人材業界コラム

学生の方からもよくこの質問を頂きます。

ちなみにキャリアアドバイザー(以下:CA)は、求職者の方が転職サービスに登録した時に1対1で面談を行い、その方のスキルや希望を確認した上で、今後のキャリアパスの提案、仕事の紹介を行う役割の方を指します。国家資格のキャリアコンサルタント資格を取得すると、キャリアアドバイザーではなくキャリアコンサルタントと名乗ることができますが、役割自体に違いはありません。

一言でいうとコミュニケーション力になるのですが、それはCAに限らず世の中の対人業務すべてに共通して求められるものなので、もう少し具体化して考えてみたいと思います。

結論からお話しますと、

  • 人の話を聞くのが苦でない
  • 人の希望をしぼませることができる

の2つかなと思います。もちろん私見です。

▼人の話を聞くのが苦でない

これはちょっと注意が必要なのですが、「人と話をするのが好き」とは少し違います。

CAは1対1で求職者の方とお話するので、人と話をするのが好きや得意であることが大事なように思われがちですが、実はそれ自体はそんなに重要な能力ではありません(もちろん嫌いよりは良いです)。

CAは断然、話す力よりも聴く力が大切です。

けど人の話を聴くというのは思ったより大変なのです。

僕は正直聴くより、人と話すほうが、なんだったら自分が話すほうが好きなタイプなので、CAになってはじめの内は、この聴くということにとても苦労しました。忙しい時は1日3~4人、1人1時間くらい話をお伺いするのですが、後半はもう(「それってこういうことですよね!?」「では、こうしたらいいじゃないですか!」)という言葉が喉元どころか前歯の裏側くらいまで出てきては引っ込めるという日々。

これは自分の意見を言ってはいけないということではないです。むしろプロのCAとしては、聴くだけではなくてそこからアドバイスやコンサルティングをしなければいけないので、最終的には自分の考えを伝えることにはなりますが、そのアドバイスも求職者との信頼関係があってこそ届くもの。大事なのは相手と信頼関係を築くこと。その信頼関係の構築のためにもっとも効果的なのは「聴く」ということです。

「人の話は聞きなさい」と小さいころ言われた方は多いと思いますが、そう言われるということは、人はもともと人の話を聞くのが得意ではないのです。

そして聴くというのはただ黙って話を聞いていればよいということではなくて、きちんと相手に(「あっ、この人は私の話をちゃんと聞いてくれているな…」)と思ってもらえる必要があります。

表情、相槌、適宜挟む質問…

信頼関係を築くための聴くです。

そのための細かいテクニックは、あとでいくらでも身に着けることができるので別にCAになるときに持っていなくても大丈夫です。人の話を聴くスキルが皆無だった僕がいうので安心してください。

聴くことが好きである必要はないです。

ただ、そもそも聴くこと自体が苦であるという場合は、CAに向いているタイプではない可能性が高いです。

▼人の希望をしぼませることができる

大前提として、CAは求職者の方がより幸せなキャリアを築くためのサポートができる仕事です。ただ、CA実務としてはこういった側面があるのは事実です。

転職活動をするとき、多くの方は現職の希望条件より高めの条件を掲げて転職エージェントに相談にきます。もちろん、今の状況をより良くしたいのだから転職活動をするのであって、高い希望条件を出すこと自体は悪いことではありません。

ただ、転職活動によって全ての項目の条件をアップできるかというと、基本的にはそうなりません。※現在の就業条件が市場からみて著しく低い場合は別です。

転職活動は条件アップというよりチューニング(調整)です。

例えば、あなたが仕事に対して大事にしていることを5項目書き出してみてください。

給与、勤務地、人間関係、会社の成長性…などです。

書き出せたら、それぞれの項目に10点満点で今の仕事の点数をつけてください。5項目あるので合計50点です。

 給与が低いから3点、けど家から近いから勤務地は7点、人間関係は可もなく不可もないから5点かな…

みたいな形で点数をつけみた結果、合計で27だったとします。

これが転職したら40点になるかというと、そうはなりません。

たいてい合計点数は変わらないか、転職直後はちょっと落ちます。

転職は合計点を増やすのではなく、どの項目の点を多くして、どの項目を少なくするのか、そのチューニングを行うのです。

 給与は6点にしよう。だから勤務地はちょっと遠くなってもいいから4点にしよう。

のような形です。

このチューニングを最適に行うことで、転職後に今より生産性を上げ、徐々に合計点を増やしていくのです。

けど、やはり転職活動中は(特にエージェントに登録したばかりの転職活動初期は)、転職することでもっともっと良い条件の仕事に就きたい!という思いが強く、強すぎてもはや黒に限りなく近いディープブルーバードが飛び回っているときもあります。気持ちはめちゃくちゃ分かります。

なので、CAは転職市場における希望条件の位置と、求職者の方の現在位置を正しく把握し、それをきちんと根拠を持って、相手の感情に寄り添いつつ伝えていく必要があります。

時に「その条件は難しいです」ときっぱり伝えなければいけないのです。

人のサポートをするのが好きなのでCAになりたいという方は結構多いのですが、実際の現場では、人の希望を膨らますのではなく、しぼませることが多々あります。

その萎ませる行為も、結果的に良い転職につなげるためなので、全体で考えるとサポートの一つではあります。ただ、やはりこのしぼませるという行為が苦手という方は一定数いるのです。

以上、CAに向いている人の特徴でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました